根圏、葉圏の内生菌。
この中には植物体内免疫システムを構築している菌もあるが、
この免疫システムを突破する多様な病害菌もある。
この体内に棲む、潜伏する病害菌が、多年草作物では翌年の病害発生源となる。
この病害菌を、これまでの農薬では殺菌することが困難であった。
MOG-A1菌の懸濁液、SmartMax GreatRay溶液の
土壌灌注、茎葉への葉面散布でMOG-A1菌を逸早く繁殖させることで、
潜伏病害菌を不活性化することが可能になった。
左写真
根圏、葉圏に生息する多様な微生物は、MOG-A1菌の逸早い繁殖によって、
コロニーを作れない。
培養基、根、茎はMOG-A1菌によって優占支配されている。
試験材料のバラ茎、根。
表面、組織内に多様な微生物が生息している。
MOG-A1菌懸濁液に浸漬したバラ根、茎。
洗浄、殺菌しないで浸漬。
供試材料のバラ 茎、根。
MOG-A1菌は根圏、葉圏の多様な微生物を不活性化させる能力を具備していることが、
これまでの日本再生循環緑化研究所の一連の実証試験で示唆されている。
この試験はその再現性の実証試験である。
同時に、既に根圏、葉圏内にエンドファイトとして内生している微生物(病害菌を含む)の不活性化試験である。
エンドファイトの研究は主に「内生菌」を行ってきた。
しかし、土壌微生物、葉圏微生物は、空中に浮遊する微生物の胞子が落下して、その後、地表,
葉圏内で活性化して生息、繁殖するものも多い。
この常時圃場に落下する空中浮遊病害菌の胞子を、これまでの研究ではあまり取り上げてこなかった。
これまで研究してきたエンドファイト・・・内生菌で、この空中浮遊病害菌胞子を不活性化しているのか。
エンドファイトが体内免疫システムを強化して、それで空中から落下する病害菌胞子を不活性化しているのか。
自然とは大きく乖離した作物、圃場でも・・・エンドファイトは力を出せるのか・・・。
MOG-A1菌は菌根菌、木材腐朽菌である。
外生菌根菌である。
この菌糸が根圏、葉圏内に生息した場合、土壌病害菌、空中浮遊病害菌、体内病害菌を
不活性化する能力を具備していることが示唆されている。
供試材料
バラの茎、根。(写真参照)
MOG-A1菌の懸濁液。
ハイポネックス培地 オートクレイブ。
試験方法
バラの茎、根を約3㎝にカット。
これをMOG-A1菌懸濁液に洗浄しないでそのまま5分浸漬。
浸漬後、300ccフラスコのの培地に 1本は挿し、もう1本は横に置床した。(写真参照)
培養温度 最低5℃、最高18℃ 室内静置培養
培養開始 2018年11月21日。
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